第4章:パンチャカルマに活路!
アーユルベーダでは体内の老廃物を「アーマ」と呼びます。そしてこのアーマを取り除く五つの方法(体内浄化法)を総称してパンチャカルマと表現します。
ここで私達が提案するダイエット法を簡単にまとめると次のようになります。
「アーユルベーダ医学のパンチャカルマ法に現代的な知識を加えて編み出された痩せながら、肥りにくく、元気なカラダを創る方法」
しかし、スス掃除といっても、たわしでゴシゴシというわけにはいきません。アーマを除去する方法。実際に実行可能なパンチャカルマ法が大切です。
前述ようにアーユルベーダは医学全般にわたるものですから、当然ハーブに関する記載も多く、パンチャカルマに用いるハーブも数多く収載されています。数多のハーブの中で、私達、日本体質改善研究会がまず注目したのが「サイリウム・ハスク」です。水分を吸収して約50倍にも膨れ上がる食物繊維なのです。
この繊維質が体内浄化に大きな力を発揮してくれるのです。
花粉症やアトピーといったアレルギー体質の人が年々増加しています。私達はその原因として食事中の繊維質の不足に注目しています。食物繊維の不足が何を起こしているのでしょう?
ズバリ!腸の内壁にこびりついている汚れ―――宿便とも言います―――です。腸、とりわけ大腸はただ単に水分を吸収して大便をつくり排泄している場所ぐらいにしか思われていませんでした。ところが近年は、カラダを守る働きの中枢(司令塔)が存在することや、アレルギーに深く関連していることが解ってきたのです。古来より漢方では血液を浄化し、体質を改善するために腸内浄化の薬草を用いてきました。
―――古くから東洋医学では体験的に腸の重要性が判っていたのですね。―――
水分を吸収する働きだけをとっても、カラダの約60%を占める体液が、きれいな腸管から取り込まれるのと、汚れた腸管から取り込まれるのと・・・では? これだけを考えても重要な場所であることが解ります。
話をハーブのサイリウムハスクに戻しましょう。サイリウム・ハスクはお腹の中で膨らんで、腸の中の汚れを包みながら、または腸の内壁を優しく磨きながら、スポンッ!となんとも爽快なトイレタイムを与えてくれます。
更にありがたいことに、食事の直前にこれを飲んでおくと、食物に含まれる脂肪の何割かを包み込んで吸収せずに排泄してくれるのです。
パンチャカルマの第一歩は腸内の浄化にあります。つまり宿便を取り除き、毎日の快便を促進することと言えるのです。
しかし、このハーブ繊維質だけでは誰もが成功するダイエット法としては不充分です。腸内の浄化だけでは即効的に全身のアーマの除去に結びつかないからです。腸の掃除は絶対に必要ですが、これだけで体内の脂肪をドンドン燃焼する活発な身体を作るには永い年月を要してしまいます。
もともと働きが低下して、積極的にエネルギーを創ろうとしていない身体の人が肥るのですから、それを根本的に改善しないとスピーディーなダイエットは不可能なのです。
<用語>
・アーマ(代謝老廃物・毒素)
・パンチャカルマ
(アーマを除去する方法)