第8章:基本プログラム(システムB)~実践~
「朝食はしっかり食べる…。」一度くらいは耳にしていますね。成長期の人や早朝から一仕事してその後朝食という人、またはダイエットをしていない人は起床後約2時間後であれば、それで良いと思います。しかしこのプログラムを実行していただいている方(パンチャカルマダイエットを実行中)は全く別の形となります。午前中口にするのは流動食(液体)だけにしてください。
理由はいくつかあります。①アーユルヴェーダを基本としている。②起床後約2時間は胃腸が働きにくく、そこに固形物が入ると身体全体に負担が掛る。③胃の中を空っぽにすることにより体内に溜め込んだ脂肪の燃焼を促進する等です。一日三食を十分食べるようになったのはここ数十年。これは人間の歴史で考えるとほんの瞬き(まばたき)ほどの時間なのです。私達に伝えられている遺伝子には、食べ過ぎに対応する情報が無いため様々な病気が誘発されているという事です。単に糖尿病だけでなくもっと厄介な病気も過食が原因かもしれません……。
この流動食を更に質の良い物とするためにプロテイン(蛋白質)を使います。第七章でご説明した通り、分解されてアミノ酸となる蛋白質はとても大切な栄養です。しかし残念なことですがこの蛋白質は脂肪と違い、体内に蓄積できない性質を持ってますので毎日しっかりと補給する必要があります。プログラムで用いる蛋白質はプロテインスコア=100という完璧な物ですからこの一食で一日に必要な蛋白質の約1/3を補えることになります。(水に溶かして飲む粉末タイプです。味はそんなに良くないですが、工夫して飲んで下さい。)
次は昼食。基本的にはバナナと小ぶりのリンゴ一個ずつです。でも実際に毎日は無理ですから、海藻やキノコをたっぷり入れたソバでもOKです。どうしてもご飯という人はおむすび一個とお漬し程度にして下さい。昼は外で…という方は洋食は避けて和食で少なめにしましょう。アーユルヴェーダではこの昼食の時間帯が最も消化吸収の良い時と考えています。従ってこんな時にしっかり食べていたのでは……。
さて夕食です。今までダイエットに挑戦したほとんどの方が夕食は少なく!と本で読んだり、指導されてきたのではないでしょうか?このプログラムでは反対です。過食はいけませんが普通に食べていただけます(焼き魚定食が目安)。できれば蛋白質をしっかりと、また野菜や海藻などを上手に取り入れて、満足感のある食事をゆっくり楽しんで下さい。
お酒も少々はOKです。(食事からその分を引いて調節してください。)
これらの食事の直前に食物繊維(サイリウム・ハスク)そして食間にハーブタブレット。便秘の方はサイリウム・ハスクにハーブ便秘薬を混ぜる。というのが基本プログラムです。
どうです?そんなに難しくないでしょう?
ここでの成功のコツは①間食は子供のものと考えること。諦めて下さい。どうしても欲しい時はサイリウム・ハスクでおなかを満たしましょう。②とにかく便通が大切です。きっちり、すっきり便が出ている人ほど劇的に効果をあげています。③出来るだけ身体を温めてください。平熱が36℃以下の人は痩せにくいようです。お風呂などで工夫をすると良いでしょう。④うす味が大切です。調味料を少なくし、素材の味を楽しみましょう。
さて次の章では取っておきの秘法をご紹介します。早く痩せたい人必見です。
<用語>
・プロテインスコア100
必須アミノ酸をすべて含むプロテインをスコア100としています。